對馬有輝子のニューヨーク紀行です
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 ■アメリカ招待ツアー

 

2001年KFSアート・コンテストコーチナ賞副賞アメリカ招待ツアー
 昨年のKFSアート・コンテストでコーチナ賞を受賞した對馬有輝子さんが、4月8日〜15日まで、副賞のアメリカツアー行ってきました。ツアーは對馬さんのリクエストを取り入れ、FAS本校のロバート・リブジー夫妻が完全オーダーメイド。行きたかった美術館を巡り、アーテイストのスタジオを訪問、行く先々でうれしい出会いがありました。得意の点描を駆使した楽しいイラストで、感動の毎日がぎっしり描きこまれたレポートをお届けします。
 こんなチャンスは、なかなかありません!アメリカツアーをめざし、あなたもアート・コンテストにチャレンジしてください!!(2002−7フェーマスより転載)

mon.N.Y.
ニューヨーク着。宿泊は格式高いユニバーシテイ・クラブ(自室以外はジーンズ厳禁!)この日はホイットニー美術館、リンカンセンター・パフォーミングアート、エンパイアステートビルで夜景も見学。
4月8日(月)
ニューヨークに着く。ユニバーシティ クラブへ。セント・パトリック大聖堂・・・この教会は、1888年に世界最大級の大聖堂(高さ101m、巾53m)として、NYのメインストリートである5番街に完成。モダンな高層ビルが背景なのは少し不自然だけど、余りの造形の優美さに何度も足を止めて見入ってしまいました。
4月9日(火)
メトロポリタン美術館・・・ニューヨークを代表する美術館で、所蔵品(約300万点)の多くは人々からの寄贈。国民の手で創り上げた美術館と言う訳でなんだか素敵。ちなみに、全作品を鑑賞するには3日間は必要とか。19世紀ヨーロッパ絵画、堪能させて頂きました。

tue.N.Y.
ニューヨーク近代美術館
(MoMA)
世界貿易センタービル(ダウンタウン)・・・元世界貿易センタービルがあったダウンタウンの街は、世界最大のオフィース街。去年の9月11日の同時多発テロがあったその場所は、今ではしっかり観光地になっていました。日本でTVのブラウン管を通してみたNYよりも、空はとても青くてきれいでした。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)・・・ピカソにゴッホ、セザンヌにチャク・クローズ。20世紀アートのコレクションで世界一を誇り、MoMAの愛称で親しまれているこの美術館は、現在、去年に引き続き3分の2が工事中。しかもその作品達は東京にある上野の森美術館で公開されていたとか。なんだかすれ違いしたような切ない気分でした。ちなみに今回の企画展は、Gerhard Richter。
4月10日(水)
グッゲンハイム美術館・・・去年の9月から今年の5月までブラジルの企画展を行っていて、本来真っ白だったグッゲンハイム美術館が、今回は内装だけ真っ黒になっていました。けれど、従業員の方達は「この色は苦手」だそうです。私も真っ白なグッゲンハイム美術館、観てみたかったな。
自然史博物館・・・お薦めは2年前に完成したプラネタリゥム。ゆったりとしたシートに腰掛け、最新のCGが作り出す宇宙にじっくり浸り、甘い朗読主はハリソン・フォード。また期間限定のThe Butterfly Conservatory展も素敵でした。約28度の温室に25万種類もいると言われている蝶々が放たれていて。でも、踏んづけてしまいそうでちょっと怖かったです。
10wed.N.Y.
表側はこのように真っ白な渦巻き
SOHO・・・NYのSOHOは、日本で使われているSOHOの意味とは違って、South Houseと言う意味。NYからタクシーで南に20分。高級住宅地でギャラリーもたくさんある観光地です。ちなみにNOHO(Nouth House)もあるとか。
4月11日(木)
川島猛先生スタジオ訪問(SOHO)・・・川島先生は1963年に渡米し、それ以降ニューヨークを拠点に活躍されているアーティスト。分野に捕らわれないマルチな制作で、大きさも数も半端じゃない。香川の高松出身で、今年の7月20日(土)〜9月1日(日)に香川県文化会館(電話087−831−1806)で回顧展を開かれます。ワークショップも行われるので、お近くの方はお子様と一緒にどうぞ。
イラストレーション アート オークション(SOHO)・・・その名の通り、アメリカのイラストレーションを取り扱うギャラリーです。また、ここのオーナーであるウオルト・リードさんに、James Spanfellerと言う方の作品を紹介して頂きました。私の作風にリンクする部分があるとか。今後に繋がる、嬉しい出会いでした。
4月12日(金)
ノーマン・ロック・ウエル美術館(マサチューセッツ)・・・アメリカでは去年のテロ騒ぎ以来、再びアメリカンカントリーアートが見直されはじめ、ロック・ウェルの作品がアメリカの各都市を巡回したと聞きました。また、私とKFSを繋いでくれるきっかけをくれたのも、彼の描いた作品との出会いでした。今回実際にロックウエルの作品を間近に観ながら、4年前受けたカウンセリングで「いつか彼の暮らした街に行ってみたいんです。」と言ったことがとても懐かしく思い出されました
ボストンへ
4月13日(土)
ボストン美術館(ファイン アート美術館)・・・収蔵品が100万点を超える、世界4大美術館の一つ。日本の美術作品が多い事でも有名です。欧州絵画広場では、どこかのアカデミーがモチーフを組んでデッサンしていたものも新鮮でした。また、企画展で「Impressionist展」が行われていました。特に「印象派」は日本人に人気とか。
ハーバード大学美術館・・・アメリカの学校が所有している美術作品は、美術館顔負けの質の高さで有名です。教育指導でもよく言われている事だけれど、小さい頃から本物に触れさせる事はやはり大切な事なんだなあと考えさせられました。
4月14日(日)
チャールズ・リード アトリエ訪問・・・KFSでよく特集されている、KFSの元教官。
「名前は知らなかったけれど、作品は知っています」と失礼な発言をする私に、チャールズさんは優しく苦笑。奥さんとのやりとりがとてもチャーミングでした。
イエール大学美術館・・・ハーバード大学美術館と同じ感想です。
11thu.N.Y.
川島猛先生スタジオ訪問
(SOHO)
川島先生は’63年に渡米し、それ以来ニューヨークを拠点に活躍されているアーテイスト。

シャロン・リブジーさんのスタジオ
シャロンさんはリブジーさんの娘さん。アーチストであり、経済学を教える大学教授でもある。
13satボストン(マサチューセッツ州)
ボストン美術館 
収蔵品が100万点を超える、世界4大美術館の一つ。モネの「日本娘」の前に立つ日本娘とリブジー夫妻。
ウインストン・ロス氏のスタジオ
イタリヤで個展をされたばかり。日本の美術館にも作品が所蔵されているアーテイスト。
持参した作品ファイルを丁寧に見ていくチャールズさん

リブジー夫妻の長年の友人、クライヤー夫妻のお宅でデイナー。手製のワインセラーでワインを少々。受賞作の説明も滑らかに?
 アメリカツアーを終えて、今一番私の心を温かくする思い出。それは多くの名画でも、フォーマルな場所で食べた食事でも、成功の輝きに満ちたN.Y.の街並みでもなく、リブジーさんとマクダレンさんをはじめ、多くの素敵な方と出会い、いろんな人生を垣間見たことでした。リブジーさんにはまるで父親のように接していただき、マクダレンさんはいつでも私を理解してくださいました。通訳の佳子さんとは絵画を見るより夢中でおしゃべりし、SOHOの川島さんは自分の人生とまっすぐ向き合う大切さを教えてくれました。「生きていくおもしろさ」を、私はこの旅でより実感できたように思いました。
 最後に、この素晴らしい旅を贈ってくださったリブジー夫妻とKFSの皆様に、そしてツアーで一瞬でも時間を共有していただいた方々に、心から感謝申し上げます。